こんにちは!
今日は、30才から50才代の男性に多く、力仕事する方や
重い荷物を持つ方がなりやすい
上腕二頭筋長頭腱炎のお話をします!
上腕二頭筋長頭腱炎とは?
上腕骨の結節間溝というトンネル状の溝を通るときに腕を上げたり・肘を曲げたりすることで、
結節間溝部で摩擦の刺激が加わり、炎症が起こっている整形外科疾患です。
上腕骨の表面にある上腕二頭筋は力こぶをつくる筋肉で、
この筋肉は中間部で長頭腱と短頭腱の2つに分かれています。
この長頭腱のみが結節間溝部を通るため、「長頭腱炎」という名称になります。
上腕二頭筋長頭腱は溝(結節間溝)に埋まって通っています!
簡単に言うと、この部分が使い過ぎで摩耗を起こし
痛みが出てきてしまっている状態です!
上腕ニ頭筋長頭腱炎の原因
上腕ニ頭筋長頭腱炎の好発年齢は、30才から50才代の男性に多く、
スポーツでは、野球やバレーボール、水泳、テニスなど
オーバーアーム動作を繰り返し行うスポーツでよく発生すします。
上腕ニ頭筋長頭腱炎の主な原因は、加齢による筋力低下、
運動前のストレッチ不足、筋肉の酷使が多いです。日常生活でも、
洗濯物や重い荷物を持つなど腕をつかう動きをするたびに患部に痛みが現れます。
詳しい症状としては、腕を外側から挙げるときや、外側にねじるとき、
肘を曲げる時や、物を持って腕を挙上するときの
運動痛と結節間溝部の圧痛が特徴です。夜間に痛みが増すこともあります。
上腕二頭筋長頭腱炎の症状・種類
上腕ニ頭筋長頭腱炎の症状は夜間痛が強く、結節間溝に圧痛を認めます。
肘を外向きに捻ったり、肘を90°に曲げたままでの前腕を外向いて回す動作痛みは増強します。
上腕二頭筋の過剰収縮・過剰伸張による腱と溝との摩擦で疼痛が出現するため、
肩関節の全方向への運動で疼痛は出現します。
上腕二頭筋長頭腱炎の検査・診断
上肢の理学検査でヤーガソンテストやスピードテストで
痛みの誘発が診られた場合、上腕ニ頭筋長頭腱炎と診断されます。
- ヤーガソンテスト
- 術者は患者様の肘を90度曲げさせ、手を内向きに捻らせる。患者は術者の内向きへの力に対抗して手を外向きに返す。このとき肩関節の前面に痛みが生じた場合、上腕ニ頭筋長頭腱炎が陽性となります。
- スピードテスト
- 患者様の手のひらを上に向けて、肘を伸ばして頂き、そのまま上に上げていきます。術者は患者の手をつかみ、下向きに抵抗をかける。肩関節の前面に痛みが生じた場合、上腕ニ頭筋長頭腱炎が陽性となります。
ひとりでできる上腕二頭筋長頭腱炎の対処方法
ひとりでできる上腕ニ頭筋長頭腱炎の対処方法は、冷却と安静です。
患部は使いすぎによって、炎症症状が発生しているので、とにかく氷水で冷やしてください。
そして、上腕二頭筋長頭腱炎になった原因の動作を極力行わないことです。
氷水で冷やしていると、痛みもひいて一時的に良くなったように感じますが、
患部が痛む動作を再開することで再発、悪化を繰り返します。
上腕二頭筋長頭腱炎になった場合、目安として1ヶ月から3ヶ月は
安静にすることをおすすめします。
《治療&セルフケア》
@患部の炎症を抑えるために、安静とアイシングが重要です。
痛みの出る動作や練習はしばらく避け、運動後のアイシングを徹底してください。
(15分×2〜3セット)
運動後以外の過剰なアイシングは不要です。
A肩関節や肩甲骨、背中の柔軟性を向上させることが必要です。
ストレッチやマッサージ、鍼が有効ですが、そういったケアを受けられない場合は、
セルフストレッチやストレッチポールを使った運動などをおこなって下さい。
B肩周囲のアウターとインナーのアンバランスを改善します。
アウターとは外側の大きな筋肉(三角筋など)で、
インナーとは内側の小さな筋肉(回旋腱板=ローテーターカフ)のことです。
動作時にインナーの働きが不十分で、アウターばかり使ってしまうと
インピンジメントを引き起こします。
インナーマッスルの強化をオススメします!
Cインナーの強化以外にも肩甲骨の動きの改善や、胸郭への固定力強化、
背中の柔軟性向上など、競技や症状に合わせて多くのリハビリやトレーニングをおこないます。
Dフォームの修正
肩に負担のかかるフォームの場合は修正が必要です。
肩以外の部分に原因があることもあるので、フォームチェックをおこない、
それを改善するためのリハビリ、トレーニングの処方をおこなっています。
Eテーピング
腱板を補助するテーピングをすることで、動作時の痛みが軽減します。
このような痛みで悩んでいる方はぜひ一度ご連絡ください。
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