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ドゥケルバン病について
2019/08/06
手の痛み

こんにちは!

本日はドゥケルバン病について書いていきたいと思います。

ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)

手・指の症状手関節の症状

母指(親指)を広げると手首(手関節)の母指側の部分に腱が張って皮下に2本の線が浮かび上がります。ドケルバン病はその母指側の線である短母指伸筋腱と長母指外転筋が手首の背側にある手背第一コンパートメントを通るところに生じる腱鞘炎です。

症状

手首(手関節)の母指側にある腱鞘(手背第一コンパートメント)とそこを通過する腱に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れます。母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い疼痛が走ります。

注:短母指伸筋腱は主の母指の第2関節を伸ばす働きをする腱の1つです。
  長母指外転筋腱は主に母指を広げる働きをする腱の1つです。

症状

@短母指伸筋腱(たんぼししんきんけん)
 主に母指を伸ばす働きをする腱の一本です。
A長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん)
 主に母指を広げる働きをする腱の一本です。
B腱鞘(けんしょう)
 @とAの腱が通るトンネルです。

原因と病態

原因

妊娠出産期の女性や更年期の女性に多く生じます。手の使いすぎやスポーツや指を良く使う仕事の人にも多いのが特徴です。

病態

母指の使いすぎによる負荷のため、腱鞘が肥厚したり、腱の表面が傷んだりして、さらにそれが刺激し、悪循環が生じると考えられています。
特に手背第1コンパートメント内には、上記の2種類の腱を分けて通過させる隔壁が存在し、これがあるために狭窄が生じやすいです。

病態

診断

上記の部位に腫脹や圧痛があり、母指と一緒に手首を小指側に曲げると痛みがいっそう強くなることで診断します(フィンケルシュタインテスト変法)。
正しくは母指を写真のように小指側に牽引したときに痛みが強くなることで診断します(フィンケルシュタインテスト)。

フィンケルシュタインテスト変法フィンケルシュタインテスト変法 フィンケルシュタインテストフィンケルシュタインテスト

自分で調べるには手首を直角に曲げ母指を伸ばしたときに疼痛が増強するか否かで判定します(岩原・野末のサイン)。

治療

@ストレッチ、マサージ
肥厚した腱鞘や周辺の筋肉をストレッチやマッサージでほぐすことで、血行を促進し代謝を促し痛みを緩和する効果がある。
炎症が著名なときは痛みで出来ないことがあり、誤ったストレッチやマッサージで悪化することも多い。

A固定
腱鞘炎の治療で最もだいじなのが固定です。テーピング、シーネ、ギプス、固定用サポーターなど、バリエーションも多く、TPOによってうまく使い分けて治療します。
どんなに完璧な治療をしても固定を怠れば根本的な治療をしたことにはならないので、当院では必ず患部を固定します。

B鍼灸治療
炎症部位や肥厚部位、癒着部位や周囲の筋肉を直接治療できるので、最も有効な治療法といえます。ロッキングをおこしたバネ指でも一回でロックがとれることも珍しくありません。炎症や痛みが著名で他の治療法が出来ない場合でも鍼灸治療は可能です。
薬で痛みが治まらない症状でも鍼灸治療で治まることがありますので、外科で手術を勧められたら、その前に鍼灸治療を是非お勧めします。


お困りの方は是非一度ご相談ください!

http://physical-care.e-chiryo.jp/