こんにちは!
今日はウェイクボードでよく見られるケガについて書いていきたいと思います。
まずウェイクボードを知らない方もおられるかと思いますので、解説から。
ウェイクボードとは、モーターボート等にロープで繋がれた持ち手を握った人が板状の滑走具に乗り、引っ張られながら水面を滑るウォータースポーツです。
ウェイクボードと似たものに水上スキーがありますが、進行方向に向かって足先を正面に向けるのが、水上スキーで、進む方向に向かって横に向けるのがウェイクボードです。
なんとなく、スキーとスノーボードの違いに似ているのではないでしょうか。
ウェイクボードの発祥はアメリカこのウェイクボードは、1984年にアメリ力で生まれました。「サーフボードを船で引っ張ってみよう」という発想から生まれたと言われています。
その後、マリンスポーツのひとつとしての地位を確立していき、1990年にはハワイで最初の世界大会が開かれるほどに普及しました。
日本国内では1989年からウェイクボードの歴史が始まりました。
弘田登志雄氏という人物がウェイクボードをアメリカから日本に持ち帰ったのが起源。
その後、各地に広まりました。
ウェイクボードは、スポーツとしての歴史は比較的浅く、新ジャンルのスポーツと言えます。
ウェイクボードの魅力
老若男女問わず人気を博しているウェイクボード。
ウェイクボードが愛されている理由は以下の3つが挙げられます。
初心者でも簡単にできる一見難しそうに見える、ウェイクボード。
しかし、初めての方でも短い練習で簡単にボードの上に立つことができます。
また、技に失敗して転んだとしても、水の上なので大きなケガをする心配がなく比較的安全です。
とはいえ、必ずしも安全とは言い切れないので、インストラクターの指示に従って楽しむようにしましょう。
アクロバティックなトリック(技)ウェイクボードの最大の醍醐味と言える、トリック。
トリックとは、ウェイクボードを使った技のことです。
ウェイクボードでは、ボードを牽引する船が作り出す引き波を使って、トリックをきめたり、ジャンプをしたりすることができます。
難易度の低いものから高いものまであり、練習を重ねた分だけ技を身につけることができます。
このようなやりがいもウェイクボードの人気の原因の1つでしょう。
見ているだけでも楽しいウェイクボードは船に引っ張られ引き波を利用して自分自身が楽しむスポーツですが、実はそれを見ているのも楽しいスポーツ。
難度の高い大技は、観客を魅了し、ウェイクボードをよく知らないという方でもその迫力は見ていて圧倒されます。
ではそろそろ本題です。
ウエイクボードというスポーツの特性とはなんでしょうか。
特にスノーボードとの比較で考えてみると、思いつくところでは、
ボートに引っ張ってもらうスポーツである。
いくら水の上とはいえ、何百馬力と言うボートに引っ張られるわけですから、体にかかる負担は相当なものと思われます。
だいたい3035kmくらいのスピードですが、着水に失敗したとき(エキスパートでないかぎり、この方が多いでしょ?)の水の抵抗はかなりのものです。
そこへボートによる牽引力が加わるので、思いもしない大きいけがにつながることがあります。
引っ張られることで、自分で予期できない力がかかることもあります。
スノーボードや水上スキーと違い、滑っているだけでは面白くないし競技として成立しない。
飛んだり、回ったりしなければいけない。
スノーボードだと、必ずしもエアやパイプにはいらないといけないわけではなく、ただ滑っているだけでも楽しいです。
ですからけがをしたくない、または年を取った、等の場合は、エアやトリックはそこそこでという選択肢(テクニカル等)があります。
が、ウエイクは、滑っているだけでは競技にならないですよね。
飛んで、しかも着水が決まらないとおもしろくないと思います。
もちろんそのために練習するわけだし、決まったときの感激は大きいのですが、そのために払う代償(けが)が大きいのではないでしょうか。
一日に滑れる本数も限られますし、楽しいと感じるスイートスポットが狭いのかなと思います。
■怪我の種類
すべての場合において、水の上であるということを忘れてはいけないと思います。
けがそのものはたいしたことがなくても、ちょっと動けなくなっただけで溺れる(水死する)ということがありえます。
必ずライフジャケットをつけましょう。
頭、頚
ヘルメットをかぶっていても、かなりの衝撃があります。
一瞬でも意識を失うと、溺死という不幸な結果になることも。
上肢
ローテーショントリック(ハンドルパス)のときの肩周りのけが(脱臼など)があります。
ハンドルにひっかかって指のけがもありますね。
腰
けがでもありますし、障害もあります。
レイリー系に多いようですね。
骨盤、股関節、大腿骨
水の抵抗とボートに引かれる力との作用反作用でしょうか、本当にちょっとの失敗で重症(骨折、脱臼)につながることがあります。
こういうことはスノーボードにはないことだと思います。
膝
これはスノーボードと同じく、着水で捻じったりして、靭帯が多いようです。
足関節
着水でボードが水にささる場合に捻じるパターンでしょうか。靭帯も骨折もあります。
■予防
総じて言うと、スノーボードと比べて、なんてことはない瞬間に思わぬ大怪我を負う可能性のあるスポーツだと思います。
月並みですが、ストレッチを入念に 特に、水の冷たい季節は注意です。
装具(コルセット、サポーター等)の活用。
ヘルメットはかぶりましょう!
これは上級者を目指す人にはあてはまらないかもしれませんが、けが予防の観点から…
だいたい失敗してけがをするのは着水ですよね。
未完成の技を練習するときは、失敗した、と思ったら瞬間的にハンドルを離したほうがいいと思います。
もちろん離せば成功するわけはないのですが、着水の衝撃にボートの牽引力が加わると大きいちからとなりますから。
やっぱり、基本をしっかり習ってからステップアップを!ですね(`・ω・´)