テニスでは、相手のコートにボールを返すとき、ラケットを振ってボールに当てます。
そして、ボールに回転をかけるように打ちます。
バドミントンであれば、ラケットを使ってシャトルを打ち返します。
また、自分の体の向きと逆方向に球が来たら、バックハンドで返します。
この腕を返すときに、肘を痛めてしまう場合があります。
ここでは、テニスのバックハンドで起こる肘の痛みを予防する使い方を解説していきます。
「野球のような投げるとき」と「テニスの腕を返すときに生じる肘の痛み」は場所が違います。
投げる動作は肘の内側(注射射のときに針を刺される側)が痛みやすく、腕を返すときは外側が痛みます。
痛む場所は違いますが、原因は同じ箇所からきています。
具体的には、腕を返すときの「肩」の使い方を間違えると肘を痛めやすいです。
ボールが飛んできたときに、なんとか当てようと必死になり、手を無理やり出したとします。
このように急いで動こうとすると、肩の上部が力みやすくなります。
その結果、腕は通常時と比べて、伸ばされやすくなります。
腕が伸びるとリーチが長くなるため、ボールを返すときに有効に働くと思うかもしれません。
しかし、腕が伸びた状態はボールへの衝撃に対して最も弱く、かつ怪我しやすいです。
腕は伸ばし切るのではなく、ほんの少しだけ曲げて余裕を残しておいた方が強い動きを行えます。
腕を返す動作では、筋肉が多少捻られたり縮んだりします。
このときに、腕を伸ばしてしまうと捻るための遊びがなくなってしまい、負担がかかってしまいます。
そのための対策方法としては、ボールを取りに行くときに、近くまで腕を引き寄せます。
そして肩を落とし、その状態を保ちながら腕を返しましょう。
肩を下に落とすと脇の下の筋肉が働くため、腕を伸ばしにくくなります。
これによって、肘に負担がかかる動きをなくすことができます。
これは、弓道の世界で弓を押すときと同じ体の使い方です。
弓を押すときは肩を下に落として、腕の裏側から押すようにします。
すると、肘がほんの少し曲がった状態で安定し、矢を放った後に左肘が伸びきってくれます。
弓を押しているときにあえて左肘を伸ばし切らず、少し余裕を残しておくことを「骨を残す」といいます。
このように腕を伸ばし切らず、ほんの少し曲げた状態で動かすと、肘に負担なく動作を行うことができます。 日常生活でテニスでの肘の痛みを克服する方法腕を返す動作において肘の怪我はテニスやバドミントンをやっているときしか起こらないと多くの人が思うかもしれません。
しかし実は、テニスやバドミントンでの肘の痛みはデスクワークで起こりやすいです。
仕事をしているときに肘の外側が痛くなることがあるのです。
そこで病院に行けば、テニスをやっていないのに「これはテニスで肘を痛めたのですか?」と医者に間違えられることもあります。
この原因は肘の位置にあります。仕事しているときの姿勢で、頬杖をついたり、肘をついたときに肘の高さが手首より下がっていると、肘を痛める可能性があります。
なぜなら、座っているときに肘の位置が下がると肩も一緒に下がるからです。
肩の重みが肘にかかった状態で指を使うと疲れがたまってしまい、肘を痛めてしまいます。
これは、肘の位置を変えると解決します。
パソコンを操作するときは机の引き出しをあけてその上にタオルや箱をおいて、肘の高さを手首とそろえるようにします。
肘かけがついている場合は、肘かけの高さを何らかの方法で上げることで肘の位置を高くします。
すると、肩の重みが肘にかかりにくくなり、肘の負担を軽減することができます。
このように、肘を痛めてしまった場合は、肘に負担のかからないように肩を使ったり、肘の位置を変えたりしてみましょう。
肘の負担が少なくなって怪我を克服することができます。
参考にしてみてください!
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