こんにちは、まだまだ暑さはこれからな季節
そして夏といえば。やはり「高校野球」でしょう
炎天下の中、あの熱い甲子園球場で全力でプレーをする姿
プロ野球にはない魅力ですよね
そんな全力プレーを見せてくれる高校球児たち、今までの練習も過酷であったことでしょう。
ケガもつきものだったと思います。特に野球に多い障害といえば、「野球肘」が有名ですよね
名前は良く聞くと思いますが、実際どういうものなの?という方のために
今日は「野球肘」について書かせていただきます
ではでは
「野球肘」って?
ジュニア期の野球投手に多く発生する投球過多、オーバーユースに起因する肘の代表的スポーツ障害です。
成長期に骨が障害されるため、肘の痛みのみならず将来に関わってくる骨変形も合併します。
現在、甲子園に出場する投手はメディカルチェックが義務づけられ、レントゲン検査など障害の程度によっては出場停止にもなります。
なんでなるの?
野球肘は名前のごとく、野球によるスローイング動作、特に成長期の投手に多く発生するオーバーユース(使いすぎ)に起因し、投球側の肘の@内側、A外側、B後方、に発生する投球時の痛みが主症状であるスポーツ障害です。
徐々に発症する場合が多く、慢性化しやすいため肘の疼痛が出現したら注意が必要です。
投球動作の加速期(accelerationアクセラレーション)は
肘関節屈曲(曲げる) 外反(背中の方にしなる) 前腕回外(手のひらを上に向ける)位
をとります。
内側型は肘の内側部が投球動作時に肘を曲げる筋によって牽引力が加わり、回内(手のひらを下に)筋群や内側側副靱帯、尺骨神経がストレッチされ、小さな傷が発生します。
重症例では上腕骨内側上顆(肘の内側の出っ張り)骨が牽引力によって剥離骨折を起こします。
外側型は逆に上腕骨小頭や橈骨〈とうこつ〉頭に圧迫力が加わり、骨の壊死〈えし〉、欠損、遊離体などの離断性骨軟骨炎が発生します。
後方型は減速期(follow-throughフォロースルー)に肘伸展位で、尺骨肘頭(肘の後ろ側の出っ張り)に牽引力が加わり剥離や疲労骨折などの変化を起こします。
リトルリーグレベル、中学校レベル以上に多く、その大半が投手です。
時に捕手にも起こりますが、野手には多くありません。
いくつくらいがなりやすい?
10〜16歳の男子に多く発症し、好発部位は先に述べた通り、投球肘の内側 外側 後方です。
症状は?
内側型では明らかな肘内側の圧痛、腫張(腫れる)、投球時の肘痛、肘の可動域制限、時に小指側のしびれ感が出現します。
外側型では肘外側の疼痛に加え、ロッキング症状を呈することがあります。
後方型では肘後方の圧痛、投球時痛、ロッキング症状を呈します。
治療は?
ピッチング動作の休止もしくは、球数制限を徹底します。
また、投球後のアイシングを徹底します。
骨変化が認められる場合は、3ヵ月以上のスローイング動作の休止が必要です。
遊離骨片によって肘がロッキングしている場合は、骨片摘出手術が必要となります。
痛みが出たら対処すればいいの?
もちろんその通りです。痛みが出たのであれば対処しなければなりません。
が
一番大切なのは「ならないこと」です
最近はケアをする子は増えてきてはいます、しかしまだまだケガをする子は後を絶ちません
「私の子は大丈夫」、そんな風に思ってはいませんか
今一度お子さんをよく観察してみてください、もしかすると「危険信号」がでているかもしれませんよ
野球肘でお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください!
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