こんにちは!
今日はハンドボール選手に多く発生するスポーツ傷害について書いていきます。
ハンドボールは手によるボールパス、ドリブルなどを行い、シュートを放って得点を競う競技です。
1ゲーム、60分間にわたってコートの中を走り回るので、瞬発力とともに持久力も要求されます。
またディフェンスは身体をはって守るためコンタクトプレーとなることが多く、
格闘技の要素も併せ持つスポーツといえます。
外傷と障害の割合では外傷のほうが多く、
これはコンタクトプレーによる相手との接触が原因となることが多いようです。
よくみられる傷害については、腰痛症、足関節捻挫、
ジャンパー・ニー(膝蓋靭帯炎)、手指の外傷 などがあります。
★腰痛症
発症は急性(腰部捻挫、打撲など)、
慢性(原因がよくわからないまま腰痛が発症する、再発性も含む)の経過をとります。
主な原因は以下のとおり。
1)スポーツ活動によって強い力が腰部に加わることにより、腰部椎骨を支えたり、各方向へ動かす筋肉、筋膜、腱、靭帯などが部分的な損傷や炎症が生じます。これは急性腰痛症と考えられます。
2)これらの軟部組織の損傷によって、二次的に誘発される反射性筋痙攣や、過度なスポーツ活動の継続による筋疲労によっても腰痛症は起こります。
局所的な血行障害が起こり、ハムストリングス(太ももの裏側の筋肉群)や腰仙筋(ようせんきん:腰の筋肉)に血液がいきにくくなり、疼痛を発生します。
3)腰仙部の軟部組織の小さな外傷、炎症が時間や日にちをおくにつれて、拘縮(こうしゅく:固まってしまうこと)、筋弱化などがすすみ、局所的な血行障害とともに脊髄神経を刺激し、腰痛が起こりやすくなります。
2、3、は慢性的に起こる原因不明の腰痛症と考えられます。
一般的に腰部の圧痛、運動痛、腰椎の運動制限が認められますが、
神経学的な異常はみられないものです。
ただし、腰痛に関しては他領域(内科・婦人科・泌尿器科など)の疾患が考えられるため、
原因不明のものに関しては注意が必要です。
脊柱、とくに腰部を酷使するスポーツでは、
正しい姿勢・動作の保持が大切で、日常生活においてもその心がけが必要です。
また肥満は腰部に過負荷をもたらし、
腰椎と骨盤のリズミカルな動きを制限して腰部障害をもたらす一因となります。
ハムストリグスの拘縮も腰椎・骨盤リズムの不調をもたらし、
代謝的に働く腰仙筋の過労が加わって腰痛を引き起こします。
したがって、スポーツ活動においてハムストリングスのストレッチングや腹筋群の筋力強化、
肥満の防止が重要な予防手段といえるでしょう。
★足関節捻挫
スポーツ外傷の中で最も多いケガの一つです。
足部の「内側ひねり」による内反(ないはん)捻挫と、
足部の「外側ひねり」による外反(がいはん)捻挫があります。
圧倒的に内反捻挫が多く、
この場合は外側くるぶし周囲の靭帯の損傷(この場合は靭帯が引き伸ばされること)であり、
逆に外反捻挫では内側くるぶし周囲の靭帯の損傷となります。
症状としては痛み、腫れ、運動痛などがあり、
関節の可動域(本来動かすことのできる関節の角度範囲)の異常などが見られます。
初期治療にはRICE処置(「ケガの応急処置」にて解説)が効果的です。
痛みのなくなった段階でのリハビリテーションとして筋力強化(つま先立ち、かかと立ち)
などが効果的ですが、これは足関節捻挫の予防にもなります。
関節の不安定性(グラグラする)が強い場合は手術をすることもあります。
★ジャンパーズ・ニー
ジャンプ競技の選手や長距離走などの選手によく見られる症状で、
膝蓋靭帯の炎症のことを言います。
ランニングでは通常体重の2〜3倍の力がかかり、
それを大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)、膝蓋骨、膝蓋靭帯でクッションの役割を果たしています。
このストレス吸収機構が繰り返しや大きな力によって、
靭帯はわずかに断裂したり、炎症を起こしたりします。
原因は大腿四頭筋のオーバーユースにあると考えられ、
柔軟性の低くなった筋肉が過度に伸ばされることで膝蓋靭帯に損傷を与えると考えられています。
膝の下あたりの不快感、圧痛、腫れなどが見られます。
しばらく運動を中止して十分な休息をとることで、症状は回復することが多いようです。
大腿四頭筋の柔軟性を回復するためにストレッチを取り入れ、
ハムストリングス(太ももの後ろ側の筋肉)とのバランスを考えた筋力アップが大切です。
以上参考にいていただければと思います。
最後に・・・
これら、ハンドボールによるお悩み、
上記身体の不調に対するお悩みがございましたら
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針中野フィジカルケア鍼灸整骨院