こんにちは。
今回はマラソンのトレーニング方法のひとつ「LSD」について書いていきたいと思います。
LSDトレーニングとは
LSDトレーニングとは「Long Slow Distanceトレーニング」の略で、長い距離をゆっくり走る練習のことを指します。
一定のスローペースを保って長時間走ることで有酸素運動の能力をアップさせることを目的としています。
会話が出来るほどのスピードで走るため、気分転換を兼ねてランナー仲間と一緒に楽しく走ることも可能です。走る時間を決め、最初から最後まで同じペースを守って走り続けることが大切。ゆっくりしたペースとはいえ、だらだらと走らず、その日に設定したタイムを時計のアラームなどで管理しながら走りましょう。
距離表示や距離の目安となるポイントがある場所を選んで行うと効率的です。
LSDトレーニングとジョギングの違い
比較的ゆっくりしたペースで走るジョギングも同じ有酸素運動ですが、LSDトレーニングの場合はさらに遅いスピードで走ります。その目安は1kmあたり7〜8分ほどです。
ジョギングでは走っていると呼吸が乱れがちになりますが、LSDトレーニングの場合には負荷が少ないため、呼吸を整えながら走ることが出来ます。軽い運動なので長距離、長時間を走ることが大切です。
また、このトレーニングは長時間の有酸素運動により脂肪が燃焼しやすくなるため、ダイエットにもおすすめです。基礎体力に自信がない方はジョギングやランニングの前にLSDトレーニングで走るための基礎的な体作りを行いましょう。
LSDトレーニングの方法
ゆっくりしたペースの練習が多い持続性トレーニングでも準備運動は欠かせません。太ももやふくらはぎ、足首といった部分を中心に全身をほぐしてからトレーニングに取り掛かりましょう。脱水症状を避けるためにも水分補給はしっかりと行うことが必要です。朝食前にトレーニングをする場合には低血糖による貧血に注意が必要です。
トレーニング終了後にもクールダウンとしてストレッチを行うと翌日以降の筋肉痛を和らげる効果があります。しばらく疲労が残っている場合にはマッサージを行いましょう。
走る時間
LSDトレーニングは60分以上継続して走るのが効果的です。慣れないうちはまず30分位から始め、徐々に時間を伸ばしていきましょう。体力がついたら90分、120分と挑戦してみて下さい。1kmあたり7分間のスピードで120分走り切れば17kmを越す計算になります。
また、LSDトレーニング中は立ち止まらずに走り続けることが重要です。最初は途中で給水やストレッチのための1分間ほどの休憩をとっても構いませんが、ペースを掴んだら走りながら水を飲むなどして継続して走れるように工夫しましょう。
トレーニング頻度
週に1回を目安に日頃のトレーニングに取り入れるのが理想です。
また長時間でゆっくり走るLSDトレーニングは日曜日など時間に余裕がある日に行うのがおすすめ。
比較的負荷が小さなトレーニングではありますが、走る前後には必ずストレッチを行って筋肉をほぐすようにしましょう。
上級ランナーはレベルアップを
フルマラソンに出場出来るレベルの上級ランナーは、LSDトレーニングもレベルアップして行いましょう。
週に一度の120分の練習に加え、1〜2ヶ月に一度は150〜180分行います。
長時間を一定のゆっくりしたペースで走るのは意外と難しいもの。
フォームや呼吸の乱れに注意しながら焦らずに練習を行いましょう。
LSDトレーニングの注意点
初心者でも始めやすいLSDトレーニングですが正しい練習法を意識することが必要です。
以下がトレーニングの効果が薄れることがないよう、押さえておきたい注意点です。
一定のペースを保つ
強度が低いLSDトレーニングを行っているとつい途中からペースを上げたくなりますが、無理なく長く続けることがこのトレーニングのポイントです。余裕あるスピードを保って長時間走るようにしましょう。
ペースが遅いとはいえ、歩いてしまっては意味がありません。
途中で立ち止まったりもせず、目標の距離まで継続して走るようにしましょう。
正しいフォームで走る
ゆっくりと走るLSDトレーニング中に正しいフォームを体に覚え込ませましょう。足はかかとから着地し、つま先に力をかけて地面を踏みしめ、親指を中心としたつま先で地面を蹴ります。背筋はまっすぐに伸ばし、脚を前に出した時に重心を移動させます。肘はしっかりと曲げ、後ろに大きく振りましょう。
ジョギングやインターバル走の際の無意識的なフォームの乱れを防ぐため、スローペースのLSDトレーニングで正しいランニングフォームをしっかり身に付けましょう。
適切な場所を選ぶ
長距離を走るLSDトレーニングは途中で飽きてしまわないよう、景色が楽しめる場所を選ぶのが長続きのポイントです。大きな公園や海沿い、河川敷など気持ちがリフレッシュ出来るようなスポットを探してみましょう。
ランナー仲間とおしゃべりしながら走るのもおすすめで、お互いのペースを意識しながら走れるためにモチベーションアップにも繋がります。また狭い道や交通量の多い場所などは周りの迷惑になり危険なため避けましょう。信号・通行人が多い道も立ち止まる回数が増えてしまうためトレーニングには向きません。
音楽はテンポに注意
長いトレーニング中のお供として音楽を聴きながら練習するランナーは多いですが、LSDトレーニングの場合には音楽のテンポによってペースが乱れてしまうことがあるため曲選びには注意したいところです。
走るペースに合った音楽を選んで気分良く走りましょう