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高山病(低酸素症)と予防について
2019/08/06
その他の痛み

 標高が高くなるにつれて気圧が下がり(山頂は平地の6割)、酸欠の状態になり、

血中酸素濃度が低下することで身体にいろいろな変調をきたします。

初期段階では、頭痛、吐き気、めまい、食欲不振、手足のむくみ、心悸亢進(脈拍が速くなる)など

風邪のような症状が現れます。

あるいは二日酔いの症状にも似ているので専門家は「山酔い」と呼んでいたそうです。

確かに二日酔いの経験者ならその状態を想像しやすいでしょう。

症状が出た場合は無理をしないでしばらく休憩し、

それでも状況が改善されない場合は下山してください。

体は動脈血中の酸素分圧が80〜90mmHgの範囲にあるとき最も効率よく働きます。

しかし、高所では大気中の酸素分圧が低下する為血液中の酸素分圧も低下します。

高所で呼吸が深く速くなるのは血中酸素分圧をあげようとする代償機構の現れです。

 こうした低酸素状態に対応しようとする体の変化は、誰にでも起こります。高所では殆どの人が高山病の症状を発症します。

高山病の発症の具合は人それぞれで差が大きく、年齢差、山の経験などに関係なく発症します。

ですからどのぐらいの高さで起こるのか、どのぐらいの体力があればかかりにくいかなどはいえません。

しかし突然発病して倒れるといった病気ではなく、必ずその前に兆候が現れ、警告を発してきます。

その警告を警告として捉えることができるかどうかが重要です。

オーバーペースで行動した結果、ただでさえ薄い血中の酸素をさらに消費してしまえば苦しくなるのは当然です。

高山病にならないようにするためには、酸素をできるだけ取り込み(呼吸法)、

逆になるべく消費しないようにすること(ゆっくりしたペース)を意識するのが大切だということです。

 高山病になりやすいかどうかは酸素摂取能力が影響しています。

酸素摂取能力が高ければ、薄い空気の中でも酸素を効率よく取り込めますから酸欠になりにくいわけです。

酸素摂取能力の個人差は心肺機能の他に、血中ヘモグロビン量が要因の一つとなっています。

ヘモグロビンが少ないと貧血気味になり、身体のすみずみに酸素を運びにくくなります。

普段から貧血気味の人は、平地でさえ十分に酸素を体内に取り込めていないのですから、

富士山に登ればさらに苦しい状況になるのは必然です。

鉄分不足でヘモグロビンが少なくなっている人が多いそうです。

高山病対策

高所順応をする
 車で五合目に到着したら、しばらくゆっくりして身体を高所に慣らしましょう。

到着してすぐに登り始めるのは禁物です。

また登り始めの時は意識的にゆっくり歩いてください。

「登山では最初の1時間を意識的にゆっくり登るのが登頂への秘訣」です。

酸素を十分に取り入れる
 疲れて呼吸が浅くなると、なおさら酸素不足になりますから、

意識して大量に空気を吸い込んでください。腹式呼吸をこころがけてください。

マイペースで登る

グループで登る場合は、ついつい同行者のペースに合わせてしまいますが、

オーバーペースなのに無理してついていくと高山病になって、

かえって迷惑をかけることになりますから「悠然と我が道を行く」という感じでゆっくり登りましょう

自分のペースに合わせてくれないような人とは登らないことです。

ついていけそうになかったら無理せずに早めにリタイアしましょう。

特に高齢者の場合、心不全といった重大な事態につながりかねません。

水分を多めにとる
 富士山では水は高価ですし、

また、トイレが有料なので水を控え気味にする人がいるようですが、

喉の乾きを感じる前に十分に水を飲んでください。

体内の水分が不足すると血液がネバネバして血管を流れにくくなります。

そのため人体にいろいろな悪影響が出てきます。また暑い時は熱中症にもなりやすくなります。

身体を締め付けない

ズボンのベルト、リュックの腹部のベルトなどは、あまりきつく締め付けない方が、

腹式呼吸を妨げないので良いと思います。

これが原因で気分が悪くなっている人がけっこう多いような気がします。

ポテトチップスの袋を山頂に持っていくと気圧の関係でパンパンに膨れていきます。

この原理で、実は身体も膨張しています。

だから、高いところほどベルトは緩めないと徐々にきつくなっているのです。

その点で、ジーンズのようなぴったりした衣類は余裕がないので登山には不適です。

鉄分を摂取しておく

鉄分が不足すると血中のヘモグロビンが減少し、

吸った酸素をうまく体内に取り込めなくなってしまいます。

もともと貧血気味の人は、要するに平地でも酸欠状態になっているわけですから、

富士山に登ればそれが症状として現れやすくなります。

気になる方は普段から鉄分を食べ物や栄養剤で摂取するように心がけると良いと思います。

もともと(特に女性は)鉄分というのは不足しがちな栄養素なのだそうです。

対策方法は、しっかり実行するようにしましょう。

当院でも、低酸素トレーニングという

登山の時と同じ状況を作り体に慣らしていきます。

多くの登山者もご利用されています。

トレーニングされたい方は一度お問い合わせください!

大阪市東住吉区にあるスポーツ専門治療院
針中野フィジカルケア鍼灸整骨院

スポーツされていない方も多数来院されていますのでお気軽にご相談ください。

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