こんにちは。
太もも裏(ハムストリング)の肉離れについて書きたいと思います。
肉離れを多く発症する部位のひとつに、「ハムストリングス」という筋肉群があげられます。
ハムストリングスとは太ももの後面にある筋肉群の総称です。
ですから一般的に「筋肉名」と誤解されがちですが単体の筋肉ではありません。
このハムストリングスを構成する筋肉群は
・大腿二頭筋(だいたいにとうきん)
・半膜様筋(はんまくようきん)
・半腱様筋(はんけんようきん)
の3つの筋肉です。
ハムストリングスが肉離れを発症しやすい原因としては、
・柔軟性の不足
・筋力の低下
・拮抗筋とのバランスの悪さ
の3点が主な原因です。
ハムストリングスの肉離れの中でも一番の原因として考えられる要素は
3番目の「拮抗筋」とのバランスによる原因です。
太ももの筋肉は人体の中でも非常にがっしりとした筋肉ですが、大半の方が
「太もも前面の筋肉に対し後面の筋肉が弱い」
というアンバランスな発達状況にあります。
太もも前面に対して後面は60%の筋力が必要とされていますが、それ以下の人も多くいます。
その為、太ももの筋収縮を急激に行うと、弱い後面のハムストリングスに肉離れを発症するのです。
筋肉は身体の前面と後面の両方にあり、基本的にはどちらかが縮むときは、
もう一方は緩むようにできています。
太ももで言えば、ボールを蹴る時に大腿四頭筋(太もも前面)が使われて、
ハムストリングス(太もも裏)が緩みます。
こうすることでお互いが引っ張り合うことなく、スムーズに動けるようになります。
ところが、
■疲労の蓄積
■筋肉の拘縮(こわばり)
などが原因で力の動きが、うまくいかないことがあります。
こうなると前と裏の筋肉で引っ張りあってしまい、出力の弱いハムストリングスが切れてしまうのです。
一般的には「肉離れは冷やして安静にする」といわれ、アイシングやシップ、
そして安静を勧められるだけで特にこれと言った治療は行なわれません。
しかし、言われた通りに休んでいてもなかなか痛みが落ちなかったり、
力が入りづらい、治ったとしても動かしづらさ、筋肉のハリ、痛みが残ることがあります。
また、練習に復帰後に少しの運動で再び、肉離れを起こしてしまう。
そんなケースも少なくは、ありません。
これらが起きるのは、肉離れを治す過程で筋肉の柔軟性を失っているためです。
当分、使っていなかった輪ゴムなどを使った時、
「ぷちん」と簡単に切れてしまった経験は一回はあるのではないでしょうか?
あれは、使っていなかった間にゴム本来の柔軟性がなくなってしまったため、
伸ばされる負荷に耐えることが出来なくなり、ぷちんと切れてしまったのです。
これと同じで、筋肉も使っていないと柔軟性がなくなり、ぷちんと切れやすくなります。
また、普段から筋肉を使っている人は逆に筋肉に疲労がたまりパンパンの状態になっていると想像してください
パンパンに引き伸ばされた状態でさらに負荷をかけると切れてしまうのは言うまでもありません。
このように、肉離れを起こしてしまう方は、共通して「筋肉の柔軟性がなくなっている」のです。
そのため、上記で説明してようにアイシング、シップなどで安静にして治療した結果、
筋肉の柔軟性がないため復帰後、すぐに肉離れを起こしたり、動かしづらさが残ってしまうのです。
当院では、固くなってしまった筋肉に柔軟性を取り戻すように治療します。
特殊な電気治療器を使って筋肉を刺激し、肉離れが発生した場所に
ピンポイントで治療を行います。そうすることで炎症を抑え、
治療期間も縮め早く治していきます。
軽い肉離れであれば、2~3回程の治療で痛みはなくなり回復します。
また、治った後も、筋肉が固くなってしまって肉離れが起こった場合は
再び肉離れにならないようにご指導もさせて頂きます。
肉離れにお悩みの方は、1度ご相談ください。