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野球やソフトボールなど投球動作時に起こりうる肩の痛みについて
- 2025/07/07
- 肩の痛み
こんにちは。
今回は野球やソフトボールなど投球動作時に起こりうる肩の痛みについて書いていきたいと思います。
投球動作での骨の動き
投球動作における骨の動きは、全身の連動によってエネルギーを伝達し、球速やコントロールに影響します。
特に、股関節、体幹、肩甲骨、肘、手首の骨の動きが重要です。
肩回りの投球を助けている筋肉
1.ローテーターカフ(回旋腱板)
ローテーターカフとは肩甲骨に付着する4つの筋肉の総称です。
棘上筋→腕を外に開く筋肉(外転)
棘下筋→腕を外側に回す筋肉(外旋)
小円筋→腕を外側に回す筋肉(外旋)
肩甲下筋→腕を内側に回す筋肉(内旋)
これらの筋肉は肩関節を安定させ、肩の脱臼、亜脱臼を起こさないようにします。

2.上腕三頭筋
肘関節を伸ばす筋肉で、投球時のボールを押し出す力を高めます。
3.大胸筋
胸の筋肉で、ボールを押し出す力を生み出し、投球やバッティングの飛距離アップに貢献します。
大胸筋は肩関節の屈曲、内転、内旋、水平内転などの動きを助けています。
4.前鋸筋
肩甲骨を安定させ、肩関節の動きをスムーズにします。

前鋸筋は、肩甲骨を胸郭に固定し、腕を前方に動かす際に重要な役割をしています。
また、肩甲骨の外転、肩甲骨の上方回旋、胸郭の安定、腕の押しだしなどの動きをします。
5.僧帽筋
肩甲骨を安定させ、腕を後ろに引く動きや肩甲骨を寄せる動きに関与します。
投球での動きと痛み
投球では、5つの場面があります。
1.ワインドアップ期
投球の始動からステップ脚(右投げの左足)を最大挙上するまで
ワインドアップ期では、股関節や胸郭の柔軟性不足、軸のブレ、肩関節前方、肩甲骨の回旋不足で肩や背中、腰に痛みを起こす場合があります。
2.早期コッキング期
最大挙上したステップ脚を投球方向に踏み出し、接地するまで
早期コッキング期では、肩の前方と後方と肘内側に痛みを生じることがあります。
肩前方では肩甲下筋や前方関節包のストレッチによる痛みや、野球肩によって上腕骨の骨端線がずれることによる痛みが起きます。
肩後方では、三角筋、棘上・棘下筋、小円筋などの収縮による痛み
3.後期コッキング期
ステップ脚が接地してから、投球側の肩関節が捻じれるまで
後期コッキング期では、肩と肘に痛みが起こりやすいです
肩の場合
1.インピンジメント症候群
肩関節を外転・外旋位から内旋位に動かす際に、肩峰と上腕骨頭の間で腱板が挟まれ、痛みが生じます。
2.腱板損傷
肩関節を動かす腱板が損傷し、可動域制限を起こします
肘の場合
1.内側側副靭帯損傷
肘関節の内側に牽引力が加わることで、内側側副靭帯が損傷し、痛みが生じます
2.外側型野球肘
肘関節の外側で上腕骨小頭と橈骨頭が衝突を繰り返し、軟骨や骨に損傷を起こします。
4.加速期
投球側の肩関節が最大外旋した位置から投球方向に加速し、ボールをリリースするまで
加速期では、肩関節が内旋・内転し、インピンジメント症候群や腱板損傷を起こす可能性があります。
また、肘では、肘関節が伸展するときに、外側側副靭帯や橈骨頭にストレスがかかり、痛みが生じることがあります。
5.フォロースルー期
ボールをリリースして以降、減速動作を行い、投球動作が終了するまで

↑これらの投球フェーズで痛む場所が変わります。
投球動作の痛みの考えられる原因
1.オーバーユース
投球動作の繰り返しは、肩関節や、肘関節に過度な負担をかけ、腱板、関節唇、靭帯などに炎症や損傷を引き起こします。
2.不適切なフォーム
肩の場合
腕を高く上げすぎる、肘が下がる、肩甲骨の動きが悪いなどのフォームは、肩関節への負担を増加させ、インピンジメント症候群や腱板損傷を引き起こします。
肘の場合
肘を伸ばしすぎる、手投げのようなフォームは、肘関節の内側側副靭帯や、肘頭に負担をかけ痛みを起こします。
3.柔軟性不足
肩甲骨
肩甲骨の動きが悪いと、肩関節の可動域が制限され、インピンジメント症候群になりやすいです。
体幹・股関節
体幹や股関節の柔軟性が不足していると、投球時に上半身に過度な負担がかかりやすく、肩やひじの痛みを引き起こします。
4.筋力低下
肩回りの筋肉
腱板やローテーターカフが弱いと、肩関節が不安定になり、痛みを出します。
肩回りのストレッチ
↑のようなストレッチが効果的です
当院での治療
当院では筋肉なのか骨の痛みなのか原因を見つけ治療します。
筋肉の場合、原因となっている筋肉を見つけ、アプローチします。
また鍼灸を使って直接筋肉に刺しアプローチし、可動域を上げたり痛みを取ります。
炎症や腫れがあっても特殊な治療器を使って痛みや炎症を取ります。
テーピングでの補強もできます。
当院はジム併設しているため、動作確認や、トレーニング、リハビリもできます
肩、肘の違和感、痛みなどありましたらお気軽にご相談、ご来院ください。
大阪市東住吉区にあるスポーツ専門治療院
針中野フィジカルケア鍼灸整骨院
スポーツされていない方も多数来院されていますのでお気軽にご相談ください。
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