こんにちは
連日、アジア大会では熱戦が繰り広げられていますね
今日は関節ねずみについてお話ししたいと思います。
【関節ねずみとは/特徴と原因】
関節ねずみとは、ひじやひざの関節を構成する骨や軟骨の一部が何らかの原因ではがれ、その欠片(かけら)が関節内を動きまわるものです。
「関節内遊離体(かんせつないゆうりたい)」ともいいます。
病気というよりも骨の損傷に伴う一つの症状といえます。
剥がれたカケラは、ネズミのように関節内をただよい動き回ります。
ただ動いているだけなら良いのですが、かけらが関節の間にはさまると、ドアにかんぬきをかけたように関節が動かなくなる「ロッキング現象」が起きたり、膝関節に激しい痛みを引き起こします。
何かの拍子にかけらが外れると痛みやロッキングは治まりますが、何度も繰り返す可能性が高く、その回数が増えるほど、ひざの変形性関節症を起こしやすくなります。
関節ねずみは膝関節やひじ関節に起こることが多く、股関節や足関節などにも起こります。
かけら(遊離体)の大きさは1〜2cmほどのものが多いですが、関節液の栄養を吸収して大きくなることがあります。
逆に自然に消えたり小さくなることはありません。
【原因】
関節ねずみが発生する主な原因は、「スポーツや事故による骨折」、「骨の変形・異常を伴う病気・疾患」です。
骨の破壊や変形の結果として生じるもので、様々な関節の病気や障害でみられます。
特に関節軟骨がすり減る「変形性膝関節症」で多く見られ、その他にも、半月板損傷、離断性骨軟骨炎、神経病性関節症(シャルコー関節)、結核性関節炎、滑膜骨軟骨腫症、などがあります。
肘関節ねずみでは、ひじの酷使による障害である「野球肘、ゴルフ肘、テニス肘」が進行した場合に良く見られます。
【関節ねずみが発症しやすいスポーツ】
野球、ソフトボール、テニス、ゴルフ、バスケットボールなど
【診断】
問診や触診で膝の痛みやロッキングの状態を確認し、関節ねずみが疑われる場合はX線撮影(レントゲン)による画像診断で骨のかけらの有無を確認します。
軟骨のみの骨折であったり、他の障害との区別が困難な場合はMRIなどのより詳細な検査も行われます。
【治療・予防】
浮遊体(かけら)が小さく症状が軽い場合は放置して様子をみることもありますが、基本的には手術を行なって痛みやロッキングの原因となっているカケラを取り除きます。
手術は光ファイバーを使った小さなカメラを膝の中へ入れて行う「関節鏡視下手術」が主になります。
通常の手術に比べて、切開する傷口が小さくて済み、体にかける負担が少なく短時間で済むメリットがあります。
かけらが小さく数も少なければ1時間前後で終わります。
手術で欠片を取り除いてしまえば、すぐに膝が動くようになり、間もなく痛みも消えてゆきます。
その後は元通りに運動することもできます。
当院では、関節ねずみがあったために生じてしまった関節の動きの制限や筋肉の張りを正常に戻すために治療していきます。
マッサージやストレッチに加え、インナーマッスルを刺激する特殊な電気治療器も使います。
筋肉のバランスもデータ化して、それに合わせて治療していくのでケガの再発防止にもなります。
自分の身体のバランスを見るだけでも面白いですし、数ヶ月ごとにデータをとっていき、身体の変化を追っていくのも楽しいですよね。
気になる方はぜひ1度ご連絡ください